雑談散歩

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ウワバミソウの民話

普段何気なく採ったり食べたりしているミズ(ウワバミソウ)ですが、石川県の鹿島郡中能登町の鳥屋地区というところに、ウワバミソウに関するこんな民話が残っていました。

その話は、旅人が山道を歩いている途上での目撃譚のようなものになっています。

以下は、そのあらすじです。
 
谷間の方で何かがばたばた動いているのに気が付いた旅人が、近づいて様子をうかがうと、それは大蛇が人を飲み込むところでした。

大蛇は、その人を飲み込んでしまったが、腹がふくれて大蛇は身動きできない状態になっていました。

大きく腹のふくれた大蛇は首を伸ばして、傍らの繁みの草をムシャムシャと食べているのです。

すると大蛇の腹がだんだん小さくなって、身軽になった大蛇はどこかへ去って行きました。

旅人はこの草をウワバミソウと呼んだそうです。

この旅人がある時、そば食い大会に出たそうです。
量を食べる競争で、旅人はたくさん食べたものですからお腹いっぱいで苦しくなったそうです。

この時、あの谷間の大蛇の事を思い出して、ウワバミソウを採ってきて食べたそうです。
すると、腹の中のそばだけが残って、旅人の体は溶けてしまったそうです。

大蛇は人間の体を溶かすためにウワバミソウを食べていたのだということです。

以上がその民話のあらすじでした。

似たような話が、落語でも演じられているそうです。
「そば清」とか「そばの羽織」とかがこのお話だということです。

ミズ(ウワバミソウ)は日本のあちこちにあって、多くの人々から親しまれているからこういう話が語り継がれたのでしょう。

ミズは面白い山菜ですね。

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