雑談散歩

    山スキーやハイキング、読書や江戸俳諧、山野草や散歩、その他雑多なことなど。

広告

南八甲田の春スキーには「逆川岳・横岳周遊パノラマコース」が素晴らしい

行程(赤線)図/地形図出典:国土地理院ホームページ。


北八甲田と南八甲田が一望できる山、南八甲田横岳へ行って来た。
ルートは、緩く登ってやや急斜面を滑って帰る「逆川岳・横岳周遊パノラマコース」。
「逆川岳・横岳周遊パノラマコース」とは、私がそう呼んでいるだけで、公認コースでは無いから、「コース指導標」はありません。

青森市方面から、国道394号線の城ヶ倉大橋を渡り、七沢橋の手前の空き地に駐車。
乗用車3台分ぐらいの駐車スペースがある。

そこから、国道をはさんだ向かい側の急斜面をちょっと登ると、広いブナ林の緩斜面が南八甲田逆川岳方向に延びている。
その緩斜面をゆっくり登る。
30分ぐらい登ると、ブナ林の中にアオモリトドマツが徐々に混じりはじめ、やがて、ブナの木が姿を消して、アオモリトドマツの純林となる。

そうなると、逆川岳の雪原(湿原)は間近。
七沢橋から逆川岳雪原までは、2時間ぐらいかかった。


穏やかなブナ林の緩斜面。


この雪原からの眺望がすばらしい。
北の方角に立体的な北八甲田連峰。
東の方角に、平坦部の目立つ南八甲田連峰。
北八甲田と南八甲田を大きく見渡せる場所は、ここしかない。
今日のような晴天の日の、眺めは最高。
ゆったりと登って、最高の景色を楽しみたいなら、南北八甲田の中では、ここが一番のおすすめコース。

この景観に人気があって、大勢の残雪登山者が横岳目指して登ってくる。
横岳には、夏道が無いので、積雪期しか横岳山頂に立つことができない。
この山の、残雪登山の人気理由である。

そして、積雪期の横岳は、横幅の広い山だけに、バリエーションルートが豊富な山として知られている。
それも人気の理由のひとつ。

今日もいろんなルートから登山者が横岳目指して登ってきて、山頂を賑わしていた。


逆川岳湿原から見る北八甲田大岳。


北八甲田、小岳(左)硫黄岳(中央)高田大岳(右)。


北八甲田。手前の無立木の平原は、下毛無岱(左)と上毛無岱(中央から右)。背後に田茂萢岳(左)とニセタモヤチダケ(中央)。


雪原からは、白い尾根が、緩やかに横岳方向に延びている。
その稜線歩きは、気分が良い。
天上漫歩。
横岳は目の前でのんびり待っているから、急ぐ必要は無い。
広大なパノラマをゆっくり楽しみつつ歩みを進める。

この稜線の東端には大きな雪庇が形成されているので、稜線の端に近づくのは危険。

40分ほど、ゆっくり歩くと、前方(西側)に大きな白い丘が見える。
それが横岳の山頂付近。


逆川岳(1183.4m)湿原付近から横岳方面を眺める。


横岳山頂(1339.6m)。


横岳山頂直下でランチ。
あんまり景色が良いものだから、ランチポイントでのんびりし過ぎてしまい、山頂へ登る時間を失ってしまった。
まったく、横岳にいると、ボーッとしてしまい、時間の感覚も浮世の苦労も忘れてしまいそうになる。

帰りは七沢左岸沿いの尾根を下る。
雪質は最高。
乾いたザラメ雪で、軽快にターンができた。
トドマツ帯からブナ帯へ、適度な傾斜の斜面が続く。
木の混んだ平坦な林を抜けて、国道394号線のスノーシェルターの青森側に無事到着。
スキーを担いで、七沢橋を歩いて渡り、クルマまでたどり着いた。

無数にスキーコースがある八甲田の春スキーで、どこを滑ろうかとお悩みの方は、南八甲田の横岳をプランの一つに加えてみてはどうでしょう。
以下に、横岳の良いところを上げてみた。
  1. バリエーションルートが豊富。
  2. 稜線や山頂からの眺望が素晴らしい。
  3. ブナ帯からアオモリトドマツ帯へと移り変わる森林の変化が面白い。
  4. 心が晴れ渡るような広い高層雪原(湿原)。
  5. 緩斜面あり、急斜面ありで、山が変化に富んでいて楽しい。
  6. 山岳スキーの初心者から上級者まで楽しめる山。
ただガスが出て、視界が悪いときは要注意。
広い雪原は迷いやすい。
迷って七沢に滑り込んだら、抜け出るのが大変。

好天に恵まれたら、最高の幸福者。
南八甲田春スキー「逆川岳・横岳周遊パノラマコース」の素晴らしさを満喫できる。


南八甲田の主峰、櫛ヶ峰(1516.5m)を眺める。


七沢左岸の尾根から逆川岳稜線越しに北八甲田連峰を眺める。


興味のある方は、このブログ内のテレマークスキー記事まとめページへどうぞ
Next Post Previous Post

広告